2013年03月01日
国際カポエイラ連盟会長セルジオ氏を直撃取材
2016年のオリンピックをめぐる動きや乱立する国際レベル、国内レベルの連盟の現状を整理するために国際カポエイラ連盟(Federação Internacional de Capoeira)会長のセルジオ・ヴィエイラ氏を訪ねました。
今回の取材で彼の口から聞いて意外だったのは、FICAとしてもカポエイラのオリンピック競技化には反対だということでした。てっきりオリンピックの正式種目にすることを目指しているものだと思い込んでいたのでこれはちょっと驚きでした。
では何を目指しているのかというと、正式種目になる全段階に「reconhecido」「vinculado」という2段階の承認形式があるそうで、このvinculado種目にするのが当面の目標とのことでした。そうなると、さまざまな助成など国際オリンピック委員会(IOC)のサポートが得られ、カポエイラの発展に大きく貢献できるというのが見通しのようです。
そのためにはFICAの加盟国が120ヶ国ないとだめだということですが、現在はreconhecidoの条件をギリギリ満たす40ヶ国に止まっているとのこと。2016年までの達成は極めて難しいと見ているようです。
夕方はサンパウロ・カポエイラ連盟創立者のひとりで、先日取材したメストリ・アンドラーデの師匠でもあるメストリ・ピナッチ(Mestre Pinatti)のアカデミアを訪れました。
ピナッチは1974年、全世界で初めての連盟となったサンパウロ・カポエイラ連盟の創設にも中心的にかかわった人ですが、現在はカポエイラのスポーツ化に反対の立場をとっています。「カポエイラはそれ自身完全なものなのだから、スポーツ化やオリンピックの力を借りる必要などない」という力強い言葉を聞きました。
アナ・ホーザという地下鉄の駅からほど近いアカデミアは、99年の3月1日のオープン。そのオープン・フェスタの時に私も参加していたんですが、そのことをメストリも覚えてくれていました。もう14年も昔のことです。
このパネルは、メストリ・ビンバがサンパウロを訪れた際に、当時の若手のメストリたちにサンパウロでのカポエイラの普及を託し、先駆者として9人を承認した認定証です。このパネルではグループ名がAssossiação de Capoeira São Bento Pequenoで、ビンバの隣にはピナッチの写真が貼ってありますが、メストリ・ブラジリアのアカデミアではAssossiação de Capoeira São Bento Grandeとなっていて、ブラジリアの写真が一番上に貼ってあります。スアスナのアカデミアにも同じものがありますよ。
現在この中で生きているのは、ブラジリア、スアスナ、ピナッチ、ジョエウ、とゼ・ジ・フレイタスの5人で、うち現役でカポエイラを指導しているのは最初の3人です。ちなみに9人のうちバイアーノでないのは、ピナッチだけです。
とそこに、ひょっこりトゥカノ・プレット(Tucano Preto)が。
私のイメージではもっと大男かと思っていたのですが、想像していたよりも小柄で、純朴な青年という印象を受けました。でもアバダの2回連続チャンピオンですからね。名古屋でジョーゴするのが楽しみです。
10月に名古屋のインカのイベントで訪日予定で、名古屋でまた会おうと話しました。
夜はメストリ・マホンのホーダへ。タボアン・ダ・セーハという、どちらかというと僻地にあるんですが、バスがなかなか来ずに、降りてからも道に迷い、最後の30分ほどしかいられなかったのが残念です。
ちょっぴり消化不良な夜になりました。
posted by kubohara at 19:55| Comment(6)
| カポエイラ探検隊
11日にサルヴァドールで会いましょう!
『10月、名古屋で』会おうとおっしゃったんですね!?
期待が確信に変わっていきますなあ…
そういえば、メストリ・カヴァコのホーダで、インカと同郷のアブトリというカポエイリスタに会いました。昔アバダ時代に一緒だったそうです。インカによろしくと言っていたので、伝えてあげてください。
アブトリさんですね。伝えます!