2013年04月08日

真のメストリとは

 今日のポルトガル語の授業のときに紹介したメストリ・カンジキーニャの言葉をカポエラジオでも紹介しましょう。

 カポ探のときにメストリ・ピナッチからいただいた本にのっていたフレーズで、素敵だなぁと思って書きとめておいたものです。


O verdadeiro mestre é o aluno que quer aprender.      Mestre Canjiquinha

真のメストリとは、常に学ぶ意欲に満ちた生徒だ。         メストリ・カンジキーニャ


 なんでこんなフレーズが出てきたかというと、コントラ・メストリ・シャンダゥン(Contra-mestre Xandão)の人柄について話していた流れからでした。


IMGP2133b.jpg
左がコントラ・メストリ・シャンダゥン、後方はメストリ・ペルナロンガ



 シャンダゥンの並はずれた謙虚さには心から感服させられます。

 今回のカポ探で、パラグアス・パウリスタで行われた彼のイベントに参加しましたが、メストリ・クラウジオやメストリ・アンゴリーニャを前にした時の彼の体操座りの姿勢は、本当に一人の生徒そのものでした。私たちから見ればシャンダゥンは十分すごいのに、彼の愚直なまでの学びに対する姿勢には、こちらの方が恥ずかしい気持ちにさせられます。本来は、私たちのほうが何倍も謙虚であるべき立場のはずなんですから。

 心に残っているエピソードを一つ。

 朝一番にメストリ・クラウジオのレッスンが予定されていたのですが、開始の時間になってもクラウジオは現れません。予定の時刻になったので、シャンダゥンが代理でレッスンを引っ張り始めました。30分以上遅れて到着したクラウジオが「遅れて悪かった」と言うと「いいえ、自分たちのほうが早く始めすぎたんです(Não, foi a gente que adiantou.)」と小声で、しかし真顔で答えたのを私は聞き逃しませんでした。

 そういう人です。

 コントラ・メストリ・シャンダゥンは、彼のグループ内のタイトルに関わらず、私にとっては「メストリ」です。




posted by kubohara at 01:03| Comment(2) | カポエイラ全般
この記事へのコメント
・・・
すごいですね。
本心?
本心なんでしょうね。すごいです。
本当に「素晴らしい」と思える人って、例えばcapoeiraがうまいとかだけじゃなく、姿勢が全然違うと思います。
そのレベルの人でもそうなんですね・・・

いいお話をまたひとつありがとうございました。
Posted by Naoky@EdB at 2013年04月10日 11:11
コメントありがとうございます。今回のシャンダゥンの件にしても、やっぱりブラジル行けばいくほど、ポル語やっといてよかったと思うこといっぱいありますよ。なんとなくの「感じ」ではなく、具体的な実感としていろんな感動を味わいやすくなると思います。
Posted by 久保原 at 2013年04月11日 01:31
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